「鉄道の町 大宮」にふさわしく、かつて大宮機関区に配置され操車場や川越線などで活躍した9600の第三動輪が市民会館内にきれいな姿で保存展示されています。残念ながら刻印は見当たらず機関車番号までは判明しませんでした。
大ホールの催し物が開催されるなどの時以外には通常中に入ることができず常時見学できないのが残念なところだが、その分きれいな状態を保っているのは安心できる。
9600動輪の考察
この9600の動輪は果たして何号機のものだろうか。まず大宮機関区で廃車になった川越線・大宮操車場用の配置車という前提にたって考えてみると、晩年(昭和44年前後)に主に大宮操車場で運用されていた69670・79655・79658・79665は昭和44年(1969)5月に廃車されている。また大宮の9600の完全無煙化時点(昭和44年 1969 10月)まで配置されていたのが9687・29680・29683・29677・49613・59674・69636の7両であった。このうち川口に保存された9687を除く11両のうちのどれかである可能性が高い。動輪の刻印には右側第三動輪を示す「R3」以外にも大宮工場で修繕を受けた記録も残っていたが、それ以外に機番を推し量るものは見当たらなかった。今後の調査を待ちたいところ。