保存動輪 D51656

D51656動輪 埼玉県川口市新井宿(設置当時は鳩ヶ谷市) 『いろりの里』入り口前庭に保存 ※現在は店舗閉業のため行方不明

※鳩ヶ谷市は平成23年10月11日に川口市に編入されて廃止となった


「D51656」のナンバープレートが軸に吊り下げられている
  
信号機なども合わせて設置され「鉄道ムード」の店らしい (右)残念ながら刻印は接写しても確認できない

ここには二回訪問しているが、動輪の置かれている前庭には常に草木が繁茂しているため、動輪や後方の信号機などを隠してしまいせっかくのシンボルが良く見えなくて少々もったいないような気がした。手入れや説明板の設置などをしてくれればお店のイメージアップにもなるのではないだろうか。

  
 
植えられた草木が全体を隠してしまうのが残念なところ。 (右)以前の画像も変わらない


 

※「SLが料理を運んで来る」ので昔から人気の料理店「いろりの里」。今までは車利用が多かったようだが2001(平成13)年3月に埼玉高速鉄道が開通し近くに「新井宿駅」ができたので電車での訪問が楽になった。(新井宿駅から徒歩約5分)


この「いろりの里」は数年前に閉業し、跡地も整備されて今は何も残っていない。この動輪はじめ鉄道の展示物も行方不明となっている。

D51656

昭和16年(1941)7月5日、日立製(製造番号1474)。太平洋戦争開戦の約五ヶ月前に完成した同機は西日本で働いていたと思われる。戦後の22年には岩国にいたが翌年には盛岡に転じ、ここで生涯のほとんどを過す。奥中山の三重連などにも携わったことだろう。「ヨン・サン・トオ」で東北での役目を終え渡道、小樽築港区へ移り函館本線などで最後の働きをする。廃車は比較的早い昭和46年(1971)12月13日。


エピソード

同機の前後の兄弟機は解体されて現存しない。また同機を含むD51の「650番台(650〜659)」はSLブームには入ってはいたものの、D51の終末期が始まるといえる昭和48年(1973)以降まで現役だったナンバーは一両もいない。また一番近い保存機にしても青森県のD51663であり、保存動輪もこの656号以外はいまのところ発見されておらず、まさに「不遇の番台」といえる。


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