保存 C11210 

C11210 青森県上北郡野辺地町 愛宕公園に保存 2018年7月撮影

JR・青い森鉄道野辺地駅から徒歩30分ほどのの野辺地小学校校庭(公園の端)に保存。観光パンフレットには「野辺地小学校グラウンド」とある。整備があまり行われていないのか荒廃が進んでいる。


グラウンドの片隅に屋根付きで保存されているが北国の風雨はしのげていない
外側の白い柵だけが新しい 整備というより侵入防止対策の意味が強そう
公式側動輪 なぜかロッド類は緑色に 白い塗装も周りのサビで痛々しい
遠く山並みを望む静かな環境だが説明板などもないのが寂しい

キャブ周りガラスなし 区名札は「青」「日立」の簡易銘板が珍しい
側面 保存時に綺麗にひかれたであろう白線だけが目立つ

現在と現役時代

別の機関車と思うぐらい印象が変わっている

C11210

昭和17年(1942)1月17日、日立製作所製造(製造番号1491)。製造とともに北海道静内区に配属され、その後一貫して同区を離れず日高本線を中心に働く。その間所属名が変わることもあったが最終機には苫小牧機関区(静内支区)にあり、ほぼ静内を住処としていた。日高本線の無煙化とともに本州に渡り昭和48年10月に小牛田区に移動、石巻線や一部陸羽東線を最後の職場として約8ヶ月ほど過ごし、同線の無煙化とともに昭和49年6月に廃車となった。小牛田区でも日高時代に装備された「二ツ目」(正面・背面とも)はそのままであったが、保存時には一つ目の基本スタイルに戻されて保存された。


エピソード

苫小牧機関区(静内支区時代に「二つ目C11」として話題になっていたナンバーは183・206・207・209・210・286の6両で、このうち207・209・210の3両が保存され、207は北海道で静態ー動態保存後、現在は東武鉄道「大樹」として現役である。


現役時代の C11210

日高本線静内機関支区で憩うC11210[苫] 昭和48年(1973)8月
後部もご覧の通りの二つ目だった
小牛田に転属後石巻線で貨物列車を牽く 前谷地 昭和49年(1974)3月

野辺地の観光パンフレットにも保存車として紹介されている

野辺地町の観光パンフレットにもイラスト入りで掲載されている。紹介する以上はきちんと整備をお願いしたいところ。 なおこのパンフレットに掲載されているC11の写真は野辺地から出ている大湊線で活躍したC11224号のもので、昭和49年(1974)5月に運行された無煙化記念の「さよなら運転」時のものであろう。その224号は大湊線での仕事の後北海道に渡り、標茶区で廃車となり現在も保存されている。


保存車両トップへ トップページへ  
『鉄・街・道』掲示板 管理者へメール