◆ここはかつての小牛田町であるが、現在は2006年に南郷町と合併して遠田郡(とおだぐん)美里町(みさとまち)となっている。
JR東北本線・陸羽東線・石巻線の小牛田駅から西へ徒歩約12分ほどの小牛田公園の野球場の隣に保存されている。製造から廃車まで終始小牛田を離れず、石巻線を中心に活躍した生え抜きのC11の1両。
C11367
昭和21年(1946)12月、日本車両製造。(製造番号1458)。新製と同時に僚機366・368・369の連番、ひとつおいて371・372ともに小牛田区に配属。以降配属区の名称が変わるも(陸東石巻線管理所→小牛田運転区)一貫して同区に在籍し生涯この地を離れなかった生え抜きのC11。
エピソード
同機の兄弟では弟の368号が東京都中野区に保存されている。ともに小牛田でほぼ生涯を過ごした仲間だった。なお同機が同じ保存仲間との会話を楽しむという設定で書いたC11兄弟の四方山話もご参照下さい。(かなり昔の作製でその後修正をしていないので現状とはかなり異なる状況もあります)なお、掲載はTADAさん主宰の汽車・電車1971〜に掲載されているものです。
鉄道の街・小牛田
同機が過ごしていた小牛田は「鉄道の街」であり、東北本線・陸羽東線・石巻線が交わる交通の要衝として栄えてきた。東北新幹線がかつてのこの地域の中心だった「古川」を通り、本線の優等列車もほとんど消え、ホームでの駅弁販売も消えてしまったが、今でも貨物列車が行き交う構内は広く、小牛田運輸区が置かれ動力車も配置されている。またかつて同機が乗ったであろう転車台も残されている。また駅弁はなくなってしまい、ホームの売店もない現在だが 多くの商用者が利用したであろう「駅前旅館」も何軒か健在であり、駅の名物であった「山の神まんじゅう」やあの宮脇俊三氏も小牛田のホームで買い求めた「子持ちまんじゅう」は今も駅前の店で販売されている。その販売元・村上屋さんの店内には数年前にイベントで走ったC11の写真も飾られていた