C1229

埼玉県大宮市(当時) 大宮市役所前に保存 撮影昭和48年(1973)

大宮工場入換機で現役を終えたC1229は廃車後、駅東側の大宮市役所前(当時)に保存された。露天であったが48年頃はまだ状態は良かったようだ。


後面から見る。ナンバープレートがないのは残念だが設置されている台座は立派なもの。工場内での石炭投入に便利なように斜めに継足された炭庫が目立つ。
説明板はキャブに付いていた

内容(原文のまま) 右側の諸元票部分は省略
「この機関車は昭和8年2月、日立製作所笠戸工場で製造した過熱式蒸気機関車である。ただちに横浜機関区に配置され横浜港の入換に使用されていた。 その後旭川および釧路で活躍したが大宮工場の入替(ママ)および川越線用として配置され 昭和44年廃車となった。昭和45年2月26日大宮工場よりこの場所に設置したものである。」


現在のC1229

C1229は当初大宮市役所(現・さいたま市大宮区役所)前に保存展示されたが後に大宮市民会館(現・さいたま市民会館おおみや)隣接の山丸児童公園に移設され現在に至っている。

木陰の中で憩うC1229号 撮影 2004年5月
 

比較的静かな公園内で柵もあるが露天のためか少々疲弊の色がする

後面のプレートは復活したが外板の状態はいまひとつ
 
 
柵も低いのであまり意味はないようだ。説明板もあまり手が入れられていないのか全体的に整備されていない感じがする。

現在の説明板の内容(原文のまま)
「C1229号のあらまし
この蒸気機関車は、昭和8年2月日立製作所笠戸工場で製造した過熱蒸気式タンク機関車である。横浜機関区に配置され、横浜港の入換えに使用されていた。その後旭川、釧路で活躍したが昭和34年2月4日から川越線および大宮工場入換機として使われ、昭和44年廃車となり、昭和45年2月26日大宮工場から借り受けたものである。 重量39・5t 高さ3・9m 長さ11・39m 大宮市役所」

計画中の大宮の「交通博物館」への移設も考えてほしいもの

再び48年当時の姿。ボイラー側面にある板は「X線検査標」だろうか。特徴である煙突前の鐘を始めまだきれいな状態だった。


C1229

昭和8年(1933)日立製。新製配置は横浜だが、すぐ山陰の米子分庫(出雲三成)に移り西日本で過す。16年に一転北海道に渡り滝川・渚骨などを経て34年に大宮へ移動、鉄道工場内の入換機として最後を迎える。廃車は昭和45年2月26日。

エピソード

C1229と同じように大宮工場の入換機だったタンク機の仲間も周辺に保存されている。和光市のC1285や鴻巣市のC11322などである。いずれのカマも工場入換機の特徴であった炭庫の継足しや汽笛代わりのの「鐘」を煙突後ろに装備したまま現在も保存されている。

C1229のことなどについては「汽車・電車1971ー」(TADA様主宰)にアップされている『C12保存機大いに語る』第1部も御覧下さい。


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