保存 C5819

C5819 宮城県大崎市(旧・古川市) JR陸羽東線西古川隣接の西古川児童遊園に保存 2017年7月

JR陸羽東線の西古川駅横の公園に保存されている。露天で展示されてため、ナンバープレート(レプリカ)の破損や紛失、運転席などの荒廃などが進んでいる。ただし外観は意外と普通の状態にも見える。西古川駅内に掲示されていた2008年現在の写真を見るとまだそれほど破損などはしていないようだったが。


後部 ナンバープレートの一部破損などがみられる
正面 レプリカだがナンバープレートの破損は外観を損なっているのが残念

同機には冬期に客車列車を逆行で牽引する際に暖房用蒸気を送る前部暖房管が装備されていて、今もそれが残っているのがわかる。この装備は同機が昭和20年代に仙台機関区に在籍していた時に取り付けられたものであろうか?同様のものは同時期に仙台に在籍し、その後は小牛田区で一緒に働いた僚機C58114号(同じ沿線の岩出山に保存 画像はこちら)や中山平温泉駅前に保存のC58356号にもこの前部暖房管が残っている。他の僚機には見られないので陸羽東線用の設置ではないとは思われるが‥‥。ただC5850などにも整備されていたことから区間運転用にここで使われたのかもしれない。

説明板 まだ古川市の記載があることからしばらく整備がされていないことがわかる。記述はほぼ正確

※大崎市の発足は平成18年(2006)3月31日

前照灯などはガラスは入っている このアングルからだと力強い
冬場は雪が積もることもあるが緑が豊な小公園
西古川駅前の観光案内板には機関車展示の表示がされている

この西古川駅はかつて中新田駅と呼ばれており、ここから仙台市内まで仙台鉄道という軽便が発着しており、ちょうど駅前と今のC58が展示されているあたりにその駅があったという。この案内板にもその跡の説明が書かれているのは歴史を大切にしている地元の方々の心遣いが感じられる。同じ地元を走っていた鉄道遺産であるこの機関車にもぜひ手を差し伸べてもらいたいところ。


 
西古川駅のホームからも望める

右は1988年に発行されたC5819号の図柄のオレンジカード(JR東日本東北 仙台車掌区 発行)。陸羽東線の撮影名所「鳴子峡」を行く姿であろう


C5819

昭和13年(1938)9月、川崎車輛製造(製造番号1982)。近畿地区に配属されたが5年ほどで東北一ノ関に転属、東北本線やその支線などで働く。その後仙台を経て昭和32年頃に小牛田にやってきた。以後同区(陸東石巻線管理所など名称の変化はあったが)を離れず、無煙化まで活躍した。廃車は昭和48年。


エピソード


現役時代のC5819

下り貨物列車を牽く19号 陸羽東線 岩出山付近 昭和47年(1972)12月
重連の先頭に立ち下り貨物列車を牽く19号 陸羽東線鳴子付近 昭和47年(1972)12月

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