館内にある多数の動輪・プレートなどとともに展示
C57170
昭和21年(1946)、三菱製(製造番号503)。新製後東北地区に配置、盛岡〜米沢〜新庄と移動する。この間盛岡区在籍時の昭和29年(1954)8月、天皇陛下の北海道行幸の際のお召し列車を東北本線(6日 一ノ関〜盛岡、7日 盛岡〜青森)で牽引する栄誉を担った。奥羽の仕事もなくなりこのま廃車と思われたが、46年4月11日付で九州の若松区に転じ(C5519との交代)、C55に混じって筑豊のパシフィックとして働く。ここは約6ヶ月あまりの短いもので47年3月に早岐へ移動し二ヶ月過してここで生涯を終えた。廃車は47年5月1日。
同じ共栄興業に動輪として保存されているC5553も同時期に若松区に在籍していたC55のうちの1両(大分に静態保存されている通称“C5553”とされている機関車はC5546号機である)。またそのC5553と交代で若松に入ったのがC5753(46ー3ー29〜8ー4)でさらにC5753の交代によって運用についたのがC5752で、このカマの動輪はお隣京都府の嵯峨野観光鉄道に保存展示されている、という不思議な巡り合わせがある。
なお未確認ではあるが熊本県八代市にひとつ下の弟169の動輪も残されている模様。
盛岡駅西口の旧盛岡機関区・工場跡地周辺に建つ「盛岡地域交流センター マリオス 」の館内4階に盛岡工場の鉄工職場の外壁などともに、昭和47年(1972)に制作されたC57170の五分の一の模型が展示されている。当時の盛岡工場の人たちが製作したもので イベントなどで平成4年までライブスチーム車として活躍した。170号が選ばれた理由はやはり盛岡区在籍時にお召し列車を牽引したナンバーということだろう。他にもED75144、DD51 2の模型も展示されている。