なかば町中に放置されたように置かれている動輪だが、手入れはされているのか塗装などが施されている。この動輪は1972年から80年代初めまで三重県の長島温泉(のちスパーランド)にあった「SLランド」の展示物の可能性が高い。「D51689の動輪」という展示物の紹介の記録もあり、施設廃止後に何らかのかたちでここに残されたものであろう。ただしSLランド展示時のものが「第○動輪」かは確認はされておらず詳細は不明である。
D51689
昭和17年(1942)9月2日、鉄道省浜松工場製。製造ナンバー68。新製後、もっぱら浜松な東海道筋で働くが、その後敦賀区に移動し杉津・柳ヶ瀬越えなどで活躍した一線級のD51の1両。1950年代からは名古屋に落ち着き、主に関西本線や中央本線を職場とする。若干の移動を経て最後は亀山区で加太越えなどを経験し、47年2月に廃車となった。
エピソード
同機のひとつ上の兄機・688号が同県内の岡崎市に保存されている。