71年夏 汽車を追って 46年8月 その12

 北陸の小私鉄スナップ

昭和46年(1971)8月25日(水)
小松駅で休むモハ1002(うしろはサハ1601)

今回の蒸機撮影旅の予定はほぼ消化したが、親戚宅の近くに小私鉄がいくつかあったのでせっかくだからと始発駅だけであるがスナップに出かけた。いずれも北陸本線の小松駅に接続していたもので、いまはどちらも廃線となっている。


 北陸鉄道小松線 

この北陸鉄道小松線は、北陸本線小松駅から鵜川遊泉寺を結んでいたもので、1986年(昭和61年)5月31日限りで全線廃線となった。訪問時はその15年前のことになる。国鉄小松駅の東に直角に突っ込むように駅舎とホームがあった。若干の側線もあり、いろいろな車輛が留置されていたのをそれとなくスナップした。(ハーフサイズのカメラの画像であるため、解像度がやや落ちています)

モハ1002と発車待ちのモハ1001

モハ1001・1002のモハ1000形は昭和22年(1947)の日本鉄道自動車製半鋼製ボギー車で主力として活躍していたが、この年(1971)廃車されている。

小松駅を発車したモハ1001。晩年は正面窓がHゴム化されていたが中央の窓は元のままで開閉もでき、そこから子供が顔を出している。
小松駅の側線で休むモハ1200形(1201)この年に廃車となっている。Zパンタが特徴だった

モハ1201は昭和13年(1938)木南車輌で新製した半鋼製ボギー車。こちらも1971年に廃車になっているのでほぼ晩年の姿であった。

モハ1201の後ろで留置されていたサハ1601。両端の丸窓が特徴

 尾小屋鉄道 新小松駅 

ナローゲージの始発駅 新小松駅

小松にはもうひとつナローゲージの軽便鉄道が接続していた。尾小屋鉄道で駅名は「新小松」を名乗っていた。当時はあまり興味がなかったので二三枚のスナップだけしか残っていない。

キハ2
ホハフ7

この私鉄めぐりや近隣の観光などを若干して、数日後急行「越前」で帰途につき、初めての夏休み長期撮影旅が終わった。中学生でもなんとか一人旅ができる自信がついたのだが、しばらくはまた勉強に精を出さなければならないと思いつつ、「次はどこの機関車に会いにいくかなぁ」などとすぐに考えてしまった。


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