都電柳島車庫 その1  昭和46年10月

今日は祝日 小旗が揺れる

廃止まであと一年となった46年10月のある日、都電柳島車庫を訪問した。練馬区からだと都心横断となるので意外と遠いような感じがした。この時点ですでに柳島の電車は23・24系統のみの運用となってはいたが、構内や入口に並ぶ多数の6000・7000・7500・8000の姿を見ていると、まだまだ都電健在の感を抱かせてくれた。

 
柳島車庫を望むお馴染みの歩道橋から見下ろす電車は壮観だった。 (右)トラバーサーに乗った7001。スタイルの良さを実感するアングル。
個性あふれる前面窓の違いなどがわかる。

車庫前の表情

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柳を横目に来る電車・出て行く電車・・・。

柳島車庫前はその名の通り鋪道脇に柳の揺れる路面があった。終点はひとつ先の福神橋だが実質上の運転は車庫前で区切られているため、出庫した電車は福神橋寄りにずらっと並んで発車を待っていた。終点から乗るお客様は先頭の先に発車する電車への乗り換えのためちょっとたいへんそうだったが、数は少なかったのだろう。歩道橋から見ているとこの発車待ちの列と次々に帰ってくる電車の姿が目に入りその賑やかさが嬉しかった。最後に残った都電の車庫(荒川・錦糸堀・柳島)の中でここは錦糸堀ほどの賑やかさはないものの、広い空と川、そして柳並木を背景として落ち着いて電車をながめられる素晴らしいロケーションだっっと思う。

  
柳並木の前で発車待ちの8086ほか。  (右)上から見た7092と7012。前面窓の違いもわかる。

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