昭和47年秋 もうすぐお別れ その2


柳島付近の橋を渡る6000形

廃止を10日後に控えた23・24系統の柳島付近スナップです。撮影は47年11月1日でさよならの日をまもなく迎える柳島車庫前には柳の下で出番を待ついつもの「都電の姿」がありました。


発車を待つ6116他。揺れる柳の木や運河の木材はここならでは風情。

やさしい秋の陽の中を走り去っていく都電の姿もまもなく見られなくなる。
おなじみの歩道橋からの車庫のスナップ。たたずむ都電の姿もこころなしかさびしそう。
「期限車」の紙が貼られた7091。ここで役目を終えまもなく廃車となるのだろうか。

部分廃止の27系統 赤羽ー王子駅前

27系統の終点「赤羽」で発車を待つ6211。ここは北本通りで現在の地下鉄「赤羽岩渕」駅の近くになります。

柳島からの6日後の11月7日には下町の都電とあわせて部分廃止となる27系統(赤羽ー王子駅前が廃止)へでかけました。11日の最終日にはおそらくこちらまでは来られないだろうな、と思い一足早くさよならを言うためだったのだと思います。のちの荒川線となって存続する王子駅ー荒川車庫前(三ノ輪橋)の方も線路配置の変更やホーム工事で雑然としており、なにか慌ただしく最後の日が近づきつつある印象でした。

「赤羽」の電停標示が見られるのもあと4日
発車待ちの7065。ここへの地下鉄が開業したのはこれから19年後の1991年のことだった。

ホームや線路工事などが慌ただしい王子駅前電停。ここはまだしばらく都電で賑わう姿が残る
荒川線となっても頑張り、後年数奇な運命をたどって現在も保存されている6086号の27系統での姿
王子駅を出てカーブを切り赤羽へ向かう6086
同じく27系統の7507と王子駅前を発車した赤羽行6181
続いてやってきたのはこちらも後年生き残って人気を博した6152号

都電を追いかけて一緒に走り出す子供たちの姿も実に下町らしい光景だった。ここ王子ではいまも地元の貴重な足となっている「荒川線」ですが、この27系統の札を付けて赤羽へ向かう姿はあと4日となっていた40年前のスナップでした。


昭和47年秋 もうすぐお別れ その3

上野松坂屋から見下ろした広小路電停付近の24系統
同じく6214号 ※この二枚は9月30日の撮影

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