2013年9月、閉館した交通博物館と旧万世橋駅遺構周辺の再整備が終わり、交通博物館跡地には高層のJRの商業施設が建った。また旧万世橋駅の遺構もあらためて整備され、同じく博物館の展示スペースであった旧万世橋駅ホームを含むレンガ造りの高架線周辺はその遺構を保存し、また観光・商業スペースとして活用される施設となった。名称は『mAAch エキュート』となり、新しい秋葉原の人実スポットのひとつに加わった。
かつての万世橋駅の乗降客が利用していた駅本屋への階段は二カ所あり、お茶の水寄りのものは駅が存在していた時には中央階段として機能し、後年規模が縮小された後は駅ホームから交通(鉄道)博物館への専用出入り口として活用されていた。また、神田寄りのものは同じく駅機能が小さくなったのちに万世橋駅の電車利用客専用の出入口となっていた。この古い階段はそれぞれ「1912階段」「1935階段」と命名され、駅が廃止され、交通博物館だけが開館してからは閉鎖されてしまっていたが、このたび旧ホームの観光スペースの整備によって再び活用されることになった。
交通博物館時代の階段の様子などは「さよなら交通博物館07」も御覧ください.
旧ホーム上にはお茶の水寄りに喫茶コーナーが設けられ、すぐ両側を高速で走り抜けてゆく電車をながめながら軽食やコーヒーを楽しむことができる。(お茶の水寄りは喫茶利用者でなければ入ることはできない)一方神田寄りは二つの階段が直結した休憩スペースで電車展望スペースになっており、誰でも出入りすることができる。ホームと線路の間はガラスなどで仕切られているが鉄道ファンならずとも楽しめる雰囲気で、「まんせいばし」の旧字体の駅名標なども良いアクセントとなっている。