C58354動輪 その2

C58354動輪(その2)宮城県仙台市青葉区作並「湯のまち作並 観光交流館 ラサンタ」に展示(KOBA鉄様ご提供 以下同)

先年、宮城県利府町で展示されていた同機が老朽のため解体されたが動輪部分は片側が3軸とも同地に改めて整備されて再展示され、もう一方の第三動輪が仙山線作並温泉に開館したこの施設内に「宮城県の鉄道遺産」の一部として再展示されている。当館はJR仙山線作並駅からバス作並温泉仲町下車、または徒歩で約2キロ。


片側がロッドと共に壁面に飾られている(第3動輪)モニュメント風の展示
説明板 主に仙山線を中心の表記だがこの線も走っていたC58についての記述も欲しいところ

C58354自体は特にこの沿線には縁はないが、かつて仙山線はC58が運用されていた線でもあり、あながち無縁と言うことでもない、。また今秩父鉄道で動態保存されているC58363(354の9番違いの弟機)が仙台区に所属し仙山線を職場にしていた歴史もある。


C58354
昭和19年(1944)1月、川崎車輛製造(製造番号2927)。主に近畿地区を職場とし、奈良区や竜華機関区などに配属されてきた。昭和47年(1972)に東北の会津若松に移動したがすでに本線仕業はなく、機関区や構内の入換が残された仕事になった。会津の煙の終焉とほぼ同じくして昭和49年(1974)5月28日に廃車となった。


静態保存時の画像はこちら
元保存地のものはこちら

エピソード

会津若松の入換用C58は昭和49年(1974)6月にDL化されて引退したが、最終メンバーの多くが折からの「SLブーム」にのって主に東北地区で保存された。ほぼ晩年の1974年3月31日現在の所属機の4両(16・231・328・354)はすべて保存されたが、そのうち16号機は東日本大震災で被災し、惜しくも解体されてしまった。また福島県三春町に保存された328号機は老朽化のため近年解体、部品の一部が保存地と群馬県前橋市にあらためて保存されている。今回の354の解体ー部分保存により、いまも静態で残っているのは上山市に保存された231号だけになってしまった。
また同機の前後の兄弟機は、三兄弟連番で保存されていた。ひとつ上の兄・353が和歌山県那智勝浦町に、ひとつしたの弟・356が陸羽東線の中山平駅前にいまも展示されている。


現役時代のC58354

会津の空の下で黙々と入換作業をするC58354[会] 昭和47年(1972)12月撮影
同上 ランボードの白線など会津のカマはいつもきれいだった

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