白新線の黒山駅から徒歩約10分ほどのところにある新潟市立太田小学校(設置時は豊栄市)の正門横に展示されていた動輪。刻印によりD51816号のものと判明している。
横の石碑には設置時などが記されていて、碑文には昭和52年5月定置とあり、は所在地は(旧)豊栄市だった。碑文はあっさりとした説明と協賛者の明記のみで、立派な石碑なので動輪主の履歴や設置の由来などが書いてあればなお良かった。
2021年に新津駅前に新たに設置されたこの動輪ですが、その説明板には「この動輪はD51193の第二動輪で、市立太田小学校に展示されていたものを移設した」とありました。しかしよく見ると刻印や赤い塗色部分など最近まで太田小学校にあった動輪、すなわちD51816号の第四動輪であり193号ではありません。どこかで間違えた可能性がありますが、新津に近い白新線の豊栄駅に展示されている「D51193の第二動輪」と混同してしまったのではと思われます。 さらに展示の説明文には「昭和50年に追分区で廃車になったD51193の第二動輪」とありますが、193の廃車は昭和49年です。また最初の展示に尽力された方々のお名前は太田小学校にあった説明のもと合致しています。したがってここでは「816号の動輪が移設されたもの」としてこちらにアップいたしました。
D51816
昭和18年10月24日、三菱重工業製(製造番号385)。新製配置は山陽路と思われる。昭和22年には糸崎に配置。その後北上し白河区に在籍し東北本線を走る。一時高崎一などに籍を置いたが40年代に渡道し鷲別ー追分と蒸機最終期まで活躍した。廃車は昭和50年(1975)12月3日、追分区。
なお同機の第3動輪が北海道鉄道技術館(苗穂)に保存されている。画像はこちら。なお同館内に前頭部(煙室扉部分・ナンバープレート・前照灯のみ)も保存。