街道宿場菓子 中山道 その6

柏原から大津までの近江十ケ宿のお菓子です

「醒ヶ井餅」とパンフレットなど

街道歩きや宿場めぐりをしていると、その土地の名産や名物にちなんだものをよく見かけます。その中で私が気づいたのが、かつての宿場内にある和菓子屋さんなどで販売されている「宿場にちなんだ」色々なお菓子です。それは必ずしもその土地や宿場の名物や物産では限りませんが、このページ(中山道編)ではあえて商品名、パッケージ、包装などに「街道」「中山道」「〇〇宿」などの名前が入った銘菓を集めてみました。


ここに紹介したものはかならずしもその土地や宿場時代からの名物を原料にしたり、名産を使ったりしているものではなくても原則としてその宿場の名前を商品名にしたもの(銘菓「〇〇宿」など)、包装紙などのどこかに街道名や宿場名が表記されているものが中心です。(現在は販売されていないもの、またお店がなくなってしまったものも含まれています。)

「 」の名称はパッケージ・包装に書かれているもの 商品名

60 柏原宿 

 
 
銘菓「中仙道柏原宿」 米原市柏原 仁木製菓

近江路に入って最初の宿、柏原には『仁木製菓』などの和菓子屋さんがあり、宿場内から少し外れた街角にあるこの小さな和菓子屋さんにはズバリ「中山道 柏原宿」という和菓子があります。包装は伊吹山を背景に宿場の民家を描いた素朴なもの

柏原宿の通りからちょっと入ったところにある仁木製菓。一見民家に見える

柏原宿には長岡にある「じょうきや」さんが製造・販売している「中山道柏原宿銘菓 寝物語」もある

銘菓「中山道柏原宿銘菓 寝物語」 米原市長岡 じょうきや

11月上旬から4月上旬までの季節販売 メレンゲとアーモンドパウダーを使ったふんわりとした味わいで、包装に「中山道柏原宿銘菓」の文字が入っている

「寝物語の里」は東海道本線の関ヶ原と柏原の間にあり、中山道の宿場で言うと関ヶ原宿の次の宿・今須宿と柏原宿の間にあったとされ、美濃国と近江国の国境となっていた。もちろん今も岐阜県と滋賀県の県境である。「じょうきや」さんがあるのは滋賀県に入った柏原の一つ先、近江長岡駅の近くになる。

61 醒ヶ井宿 

醒ヶ井宿には「醒ヶ井もち」という宿場時代からの名物があり、一時途絶えていたのを復刻して販売しているそうです。 現在は宿内にある和菓子屋『丁子屋』さん他で販売されています。


62 番場宿 

長谷川伸の「番場の忠太郎」でおなじみの番場宿(仮想のものですが)にちなんだお菓子です。番場宿内にお店はなく、 こちらの菓子は前述した醒ヶ井宿の丁子屋などで販売されています。


65 愛知川宿 

「姫街道 中山道四百年記念菓」

愛知川宿内にある老舗の和菓子屋『しろ平老舗』(岩佐四良兵衛)さんが販売しているもので、2000年頃から中山道開闢四百年を記念して作られたものです。※このお菓子は時期によっては製造していない場合があります。

なお「中山道 姫街道」という和菓子は武州桶川宿の「おき川」さんにもあり、同じく姫の通行が多かったこの街道に因んだものとなっています。詳しくは武州路のページに掲載しています。

この他愛知川宿のある愛荘町にはいくつかの和菓子屋さんがあり、菓匠・吉福庵さんではずばり「中山道」といういもきんつばが販売されています。また「宿場最中」もあります。惜しむらくは包装などに「愛知川宿」の名前などが入っていないことでしょうか。

愛荘町では愛知川宿を「中山道66番目の宿」と表記している場合がありますが、これは江戸日本橋を1宿目としているからです。またそれに因んだ「66」をブランド化したお土産や商品を開発して販売もしています。


 

しろ平さんの和菓子のしおりに記されていた「姫街道」の説明。右は愛知川の名産を題材にした和菓子『びん細工手まり』愛知川の名産品のひとつを表している

しろ平さんの和菓子のしおり 地元愛に溢れた文と和菓子への情熱が感じられる
「66山芋ぼうろ」愛荘町産の米粉を使ったボウロ 吉福庵さん製造

66 武佐宿 

武佐宿をイメージした和菓子などはないようですが、武佐宿と守山宿の間にある鏡の里はかつての東山道の「鏡宿」のあったところとされ、中山道の時代には間の宿あるいは立場として宿場ではないものの旅人の休憩地となっていました。その名前にちなんだ菓子が竜王町の正栄堂さんで製造・販売されている。「近江銘菓 中仙道 鏡の宿」というもので、中山道沿いからはやや離れた場所にあるお店ですが、武佐宿を代表する銘菓として紹介しておきます。


67 守山宿 

守山宿の『田中弥菓舗』さんの「中山道守山宿もなか」。最中の表面の文字が鮮やかです。また包装に街道の絵図風のものが描かれています。この他にも「中山道守山宿せんべい」も宿場菓子として販売されています。

「中山道守山宿せんべい」と田中弥菓舗
観光案内所のショーケースにも銘菓として展示

68 草津宿 

草津宿は街道時代から今に続く名物「姥ヶ餅」を外すわけにはいきません。宿場名などは入っていないもののやはり紹介しておかないといけませんね

手軽に求められる六個入りが二つ入ったもの

包装(ラベル)には東海道・中山道の街道の分岐する草津らしく、近江之国には「中山道」、草津之宿には「東海道」の文字が記されています。

ラベルの拡大 道標の文字も再現されている

草津宿は中山道と東海道が合流(分岐)する大きな宿場だったので、色々な銘菓を販売するお店が他にもあります。「うばがもちや」さんに負けずに歴史を誇る和菓子屋さんもあります。その中で草津宿に因んだお菓子を販売しているのが宿場通りにある「松利老舗」さんで、一番に挙げられるのが草津宿のシンボルでもある追分の道標が描かれた六方焼『郷土菓 草津追分」です。他にあるものはどちらかというと「東海道」の表記したものが多いのですが、宿場銘菓として草津宿の絵が描かれた『東海道五十三次 松里もなか「道」』や「宿場町びわ湖 草津」の幟を持った草津市のマスコット「たび丸」がデザインされた『草津たび丸どら焼き』も目にとまりました。

うばがもちやさんの「草津宿 本陣最中」皮に「本陣」の大きな文字が

松利老舗さんの「郷土菓 草津追分」六方焼きという四角い包み方
同じく松利老舗さんの「松里もなか 道」

うばがもちやさんの「本陣」と対をなすような大きな文字が書かれた皮。二つの大きな道が出会う草津ならではの表現だろう。ちなみにこちらの包装には「東海道五十三次」と記されている。

「草津追分」の道標部分とお店で頂いたラベル

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