行く手に木曽の山々を望み静かな町並みが続く本山宿 昭和61年(1986)撮影 以下同
本山宿は信濃十五ヶ宿の最後の宿場であり、木曽十一宿へ向う宿であった
信州、特に木曽谷で特徴的な二階がせり出した出桁造りの民家が軒を連ねる風景は宿場時代のものではないが、充分当時の姿をよみがえらせてくれる風景で、目立った観光施設もないのがかえって観光に俗されない人々の生活の場としても息づいているのが素晴らしかった。
旅籠(旅館)としての営業はしていないが、これも地元の人の宿場に対する愛情の現れではないだろうか。なお看板の反対側は独特のくずし文字(ひらがな)で「まつさかや」と彫られていた。(その後この家屋は解体され現存しない)